日本で、ハワイのパンケーキブームが始まる大分前から、ハワイには良く行っていました。
ハワイで、日本では食べられないもの、珍しいものを食べるのが好きでした。
行列が出来るパンケーキ屋さんや、ローカルに人気のパンケーキ屋さんなど、何店も食べ歩き、味比べをしました。
ハワイの濃く青い空と海。そして白い雲。プルメリアやピカケの香り漂う乾いた南国の風。その中で食べるハワイの食べ物は、格別なものでした。ひょんなことから知り合ったノースショアの外れに住むローカルに連れて行ってもらった、蒼い海を臨む大きなハウツリーの下で食べた初めてのエッグベネディクトが衝撃的であったのを今でも覚えています。その時は漠然とでしたが、「いつかこのような料理を出すお店を日本で出来たら」という想いが心の中に芽生えたのです。
その内、見よう見まねで、パンケーキを焼いてみるようになりました。色々と研究し、試行錯誤を重ね、ハワイのどこで食べるパンケーキにも負けないと思える、自分で作るパンケーキを作ることが出来るようになりました。あの時ハウツリーの下で芽生えた想いを、形にする時が来と思った瞬間です。
そして、2013年12月に神奈川県平塚市で、パンケーキをメインとしたカフェ「inside out cafe」を開店し、あの時の漠然とした想いを形にすることが出来ました。
雑草は次のように定義されています。
『人類の活動と幸福・繁栄に対して、逆らい、妨害する植物』
私たちはこの定義に従って、「雑草」を取り除くことが私たちの使命だと考えています。
「雑草」を取り除き、『人類の活動と幸福・繁栄』をサポートするのです。これを、食とサービスを通じて、私たちの創意工夫により実現したいと考えます。
「ミッション」、「使命」と言うと、ちょっと大げさで大それてましたね(笑)。
雑草は放っておくと、いっぱい生えて来ます。こまめに手間を惜しまず、地道な作業を繰り返していくことが要求されます。お庭管理の基本ですね。そしてその地道で手間のかかる雑草取りの結果、長い時間をかけて美しい花を咲かせることが出来るのです。食べ物屋さんも基本は一緒だと思っています。地道で手間のかかる作業こそが美味しいものを創り出せますし、それこそが料理に込める愛ではないでしょうか。
私たちに大それた事は出来ませんが、手間をかけて地道に少しでも美味しいものを作って、お客様に少しでも幸福を感じてもらう、明日への活力を養ってもらう。少しでもこのように感じていただけたら、それは私たちの無上の喜びです。